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「留学体験記」Royal Conservatoire of Scotland (RCS), BA Modern Ballet, LKさん

28.Nov.2025 

1英語の勉強について

中学校に入学してから本格的に勉強を始めました。バレエ教室では小さなころから海外の先生からレッスンを受けていたので、英語に慣れ親しむ環境でした。
RCS BA Modern Balletへの入学には、IELTSで全てのモジュールにおいて5.5以上のスコアが求められます。対策としては、まず過去問を解き、時間配分を知ること。特にライティングでは時間との勝負になるため、指定の字数の文章を書く練習を繰り返すことが役立ちました。また、環境問題などの頻出トピックについて語彙を増やすことを意識しました。留学する年の5月に5.5をクリアしました。
渡英して初めは、街中の店員やバスの運転手が話すグラスゴーアクセントに苦戦しましたが、ある日気づけば聞き取れるようになっており、とても嬉しかったのを覚えています。グラスゴーはロンドンなどの主要都市と比べて日本人がとても少ないことから、英語力の向上には大いに有利だと思います。
学校の先生方は、英語が母語でない生徒を気にかけ、とても温かく受け入れてくれました。毎週300単語の作文を書く課題があり、回を重ねるごとに語彙や文章構成の力が伸びたと思います。また、2学期には1000単語のエッセイを書く課題がありました。学術的な参考文献を必要とするもので、当時の私にとってはかなりチャレンジングな内容でした。幸い提出まで十分な期間があったため、2か月弱かけて準備しました。渡英中は週1回グラスゴー大学の先生から英語を習っていました。


2寮や生活について

私は大学と提携している学生寮に滞在していました。ほとんどのバレエ課の生徒はここに住んでおり、特に冬は登下校とも暗い時間になるため、一緒に歩く仲間がいることは心強かったです。寮の隣には「Piping Centre」があり、日常的にバグパイプの音が聞こえてくるので、スコットランドにいることを実感でき良い思い出となりました。シャワーからお湯が出ないなどのトラブルをよく耳にしていたため心配していたのですが、寮は新しい建物で水回りが綺麗だったため、快適に過ごすことができました。バレエ課の1年生は皆16~18歳と年齢が近く、家族のように温かい雰囲気で、ハロウィンやクリスマスなど季節ごとにみんなで集まり、映画を見たり夕食を食べたりしました。

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(ハロウィンの時に、寮でパンプキンカービングをしました。)


留学が決まってから、円安がさらに進み、経済的な負担がとても大きかったです。学費や寮の費用はもちろんですが、外食がとても高く、日本の倍はかかります。一方、スーパーにある野菜や果物は日本より安いものも多く、週末にまとめて自炊をして1週間分の作り置きをするようにしていました。


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3周りの学生について
私のクラスは、スコットランド、イングランド出身の学生に加え、フランス、アメリカ、カナダ、オーストラリアからの留学生が在籍していました。それぞれ異なるバレエ教室で習ってきたため、踊りのスタイルにも違いが見られました。特に、コンテンポラリーダンスがとても上手な生徒がおり、良い刺激になりました。


4カリキュラムついて

〈授業〉
私が入学した、BA Modern Balletは各学年20人前後の少人数制のため、きめ細やかな指導が受けられることが大きなメリットです。クラシックバレエに加え、コンテンポラリーダンス、ジャズダンス、ボディコンディショニング(筋トレやストレッチ)、ダンスサイエンス(解剖学や心理学)などの多様なレッスンがあります。バレエのレッスンでは生徒がデモンストレーションをし、先生から「どこを直すと良いと思う?」などと質問されることも多く、アクティブに参加することが求められました。また、一年生のみ受講するCreative Citizenshipという授業では、音楽家や映像化など他学部の学生とグループを組んで様々な意見交換を行い、様々な発想に触れる貴重な機会になりました。

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〈パフォーマンスなど〉
2月にはエディンバラが開催された赤十字主催のチャリティーイベントに出演し、ジャズの作品を踊りました。また、Piano and Danceというパフォーマンスも貴重な経験でした。与えられた曲に対して生徒が一から振付を考え、ピアノ科の生徒による生演奏に合わせて披露します。また、ピアノの学生とリハーサルを重ねる過程は芸術大学であるRCSならではの貴重な経験になりました。また、一年の集大成である年度末公演に向けては年明け早々準備が始まります。外部から振付家が招かれ、生徒のためだけに作品を作り、直接指導してくださります。続くリハーサルによって怪我をする生徒もおり、体のメンテナンスにも注意深く気を配りながら本番までの練習に励みました。
また、RCSはScottish Balletと提携を結んでおり、「くるみ割り人形」のドレスリハーサルを見る機会もありました。


5留学に行く前に知っておくとよいこと

イギリスでは、GPというかかりつけ医を登録し、病気や怪我の場合にはそこにかかることになります。私は渡航前に日本で病院を回り、風邪薬や湿布などを持参しました。病院にかかるようなことはなかったのですが、軽い風邪になった際に慣れている薬を持っていると安心です。
また、入学前にインスタやフェイスブックで新入生のコミュニティが作られていることがあります。私の場合は学部全体の人数が少なかったため、そこに参加していなくても問題なく友達を作ることができました。学校のStudent UnionのSNSでは新入生向けのイベントの告知などが出ているためチェックすると良いかもしれません。
スコットランドでは「Young Scot」というカードがあると、22歳以下は無料でバスに乗車できます。(Glasgow→St.Andrewsなどの高速バスも含みます)渡航してからの申請になりますが、カードが発行されるまで1か月ほどかかったため、早めに申請することをお勧めします。


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(週末にバスに乗ってPerthとその近くの小さな町Dunkeldを訪れました。)