「留学体験記」University of Edinburgh, MSc Developmental Linguistics, ESさん
Q. 英語の勉強について、期間と勉強方法(留学してから使う英語のスキルの勉強法、特にスピーキングに関して。IELTSのための対策と現地生活で使う英会話。色んな英会話ツールがあるが、どのように使っていたか、試行錯誤の様子などもあれば)
A. 私は大学3年生の時から、特にIELTS対策に力を入れ始めました。もともと大学入学前に英検準1級を取得していたため、大学3年生の段階で求められていたIELTSのOverall 7.0以上、各技能6.5以上は問題なく取れるだろうと考えていました。しかし、実際に受験を始めると、思うようにスコアが伸びず、Overall 7.0を超えてもスピーキングとライティングで目標に届かず悩んでいました。 対策として、大学が提供するIELTS講座(通常料金よりは割安でしたが、大学生には高額でした)と、週1回30分のCamblyというオンライン英会話レッスンを利用し始めました。IELTSでは特にライティングで厳密なルールに従って回答することが求められるのですが、形式に囚われることが苦手な私にはこの部分が特に難しく、記憶に残っています。
Q. 留学後の寮や生活について(円安のため、経済面のインパクトなど)
A. 私は大学院の寮に住んでいます。自分でシェアハウスを探して借りるよりも、寮の方が信頼でき、光熱費も含まれていて、一度支払えば追加費用がかからないため、安心して住むことができ、とても良かったと感じています。
留学当初は、授業が始まるまで詳細がわからないことも多く、とりあえず片道分の航空券を購入しました。帰りのチケットは、日本スコットランド協会様からいただいた奨学金を使って購入する予定でした。しかし、留学直後に、当時使っていたパソコンのメモリーがダウンロードが必要なファイルの量に対応できず、奨学金を使って新しいパソコンを購入することになりました。
生活費はすべて合わせて月に大体10万円程度で、現地ではイベントが多く、積極的に参加していたため、多少多めの出費がありました。イベント自体は当たり外れは確かにありますが、ほとんどが当たりで、お金をかけてでも参加するべきだと強く感じました。
Q. 周りの留学生はどんな人?(国籍など)
A. 周りの留学生には、さまざまな国籍の人がいました。寮は主に留学生が住んでおり、イギリス出身の学生はシェアハウスに住むことが多い印象でした。そのため、寮生活では英語を母語とする学生と同居する機会はあまりないように感じました。
また、院生と学部生では基本的に寮が分けられているため、キッチンなどの共有スペースで極端に年齢の離れた学生と一緒になることはなかったです。
Q. 留学に行く前に知っていたらいいこと(情報収集の仕方)
A.イギリスは人権を重視し、差別を許さない国なので、非常に過ごしやすいと感じます。しかし、日本では許容されるようなPC(ポリティカル・コレクトネス)に反する行動が、イギリスでは法律に触れることもあるため、渡航前にPCについて学んでおくことが大切です。特に、LGBTQ+やさまざまな背景を持つ人への配慮や、相手を傷つけない言動について、記事などを通して知識を深めておくとよいでしょう。
また、イギリスの医療は基本的に無料ですが、持病がない限り医療機関にかかりづらい面もあるので、事前に健康診断を受けておくことを強くお勧めします。私の場合、渡航の2か月前に持病が見つかり、自己注射が必要な状態になりましたが、優先的に診てもらうことができ、薬はオンラインで処方され、薬局で受け取ることができました。とはいえ、いくつかの場所を回ったり、医療に関する説明を行う必要があったため、医療英語に慣れておくことが役立つと感じました。
Q. 授業の雰囲気、どんな授業?進め方など
A. 授業は基本的に「予習→授業→復習」の流れで進み、徹底した解説というよりも、自分で調べて理解を深める形式でした。分からない部分があっても、すぐに解説してもらえるわけではなく、どうしても理解できない場合にオフィスアワーで質問するというスタイルで、かなりハードでした。
さらに、私の場合は試験ではなく、論文(平均2000〜3000ワード)が成績評価の対象でした。日本の大学での卒論は1500ワードだったので、最初はその分量に驚きましたが、授業で理解しきれなかった内容があっても、課題提出まで1〜2週間の猶予があるため、その間に復習したり、先生に質問したりして落ち着いて学べたのは助かりました。
ただ、周りの学生たちは常に張り詰めた雰囲気で、緊張感が高く、リラックスするのが難しかったです。私自身は、散歩に出かけたりしてストレスをためないように工夫しながら、なんとか頑張っていました。
夏祭りFringe中のエディンバラ城
山登りは珍しくない
Scotland National Meuseum の屋上からのエディンバラ城
人生初のオーロラは美しかった。先ほどの山(丘)からの夜景+オーロラ。